デジタル通信のための変更届の「その2」

さて、これから変更届の書き方に入っていきます。

最初に免責事項を記載させてください。

「本ブログに記載の情報等に基づいて諸手続をされることで、免許を受けられないケース、本ブログでの情報の誤りに起因する手続きや書類の不備があった場合でも、最終的な責任は、申請者である本ブログの読者の責とし、本ブログを執筆しているJH8JNFの免許人は一切の責任を負いません」

つまり、申請者の皆さんの自己責任、Use at Your Own Riskとして、このブログに記載の情報をお使いください。

また誤りや不備などがあれば、修正していきたいと思いますので、コメントなどを残していただければ助かります。

2015/01/11追記

本日付で1.9MHz帯でF1Bを発射する届け出を出しました。

このブログエントリーの内容からは大きく変更ありません。バンド毎の発射形式をまとめた表で、1.9MHz帯のところにF1Bが追加になるだけです。(PSK,JT65はすでに電波形式としては届け出済みだったので)

ここまで2015/01/11追加

まず運用するモードを決めましょう

念のために書きますが、デジタル系の通信でパソコンを接続する場合は、SSBまたはFMまたはAMの変調信号としてパソコンで生成したオーディオ信号を入力して信号を発射します。

例外は一部機種が「FSK」でのRTTYが発射可能な場合や、無線機本体でPSKなどの信号を合成できる場合になると思われます。その場合でも電波の形式などは同じで、付属装置の接続状態が変わるだけだと思います。

ここでは、私が申請した例の一つ、FT817ND(CW/SSB/AM/FM、1.9~430MHz)と、FM/DV(D-STAR)ハンディ機での例を取り上げていきます。

私は以下を申請しました:

RTTY, PSK, アナログSSTV, デジタルSSTV(デジタル音声含む), JT44, FSK441, JT65, JT6M, WSPR, MT63, CW(AM/FMにオーディオ信号を乗せて送信するモールス)

私の資格は2アマ(2014/11/16現在)、免許状は1.9は3MAで、以降430MHzまで、3HA/3HD/2HC/2HA/3VA等となっています。

1.9MHz帯がA1Aとなっている方は、(おそらく)保証認定を受けて指定事項を変更する必要があります(今回は対象外といたしますがご了承ください。念のため総合通信局にご確認ください)。

変更申請で提出するもの、記載を変更する箇所

先に申請した時に、技術適合番号がある機種で申請をする前提で話を書きました。工事設計書に技適番号を記載することで面倒な記述をばっさりカットできていたのですが、付属装置をつけることで技術適合が外れてしまうため、省略していた事項を記載する必要があります。

すなわち工事設計書で、パソコンを接続してデジタル系の通信をしようとする送信機について以下を行います:

  1. 技術適合証明書番号の記載を削除する
  2. 発射可能な電波の形式および周波数の範囲を記載する
  3. 変調方式を記載する
  4. 終段管の名称個数と電圧を記載する
  5. 定格出力を記載する
  6. 送信機系統図(本体の系統図、本体と付属装置の接続の系統図、デジタル系通信の各モードの諸元を記載する)

このうち、1, 番号記載削除は申請時にチェックをはずすだけ、3,4,5はお使いの機種の取説に記載がありますのでそれを書き写してください。

※最近、日本のメーカーも余力がないのか、マニュアルで「申請例」と「定格に記載している内容」が、希に違っているのが放置されているケースがありますので注意。

残る2「発射可能な電波の形式および周波数の範囲」と、6「送信機系統図)が面倒ですが、次のように作成していきます。

  1. 図面の作成
  2. 送信機系統図のうちの諸元の作成(まとめ)
  3. 発射可能な電波の形式および周波数の範囲のまとめ(提出の必要はありませんが、発射可能な電波の形式の記載をするときに参照すると少し楽になります)

 

実は2と3はどちらを先に作成しても、もう一方が欲しくなります。私は変調方式・符号形式などをまとめてから、電波形式の一覧をみつつ、一括記載コードを念のために参照しながら申請するバンドを記述し、最後にバンドプランを念のために確認しました。

図面の作成

送信機系統図で、まず、各リグの詳細の図面を作成します。

私はエクセルに全部まとめてしまいました。次の項目の「諸元」の話が終わったらファイルを添付します。

最近のリグはとっても複雑です・・・またブラックボックスのようなCPUやらDSPやらのモジュールの記載もあります。作図ツールみたいなものもあるようですし、またエクセルなどを使って作成して行っても良いのでしょうが、一番楽なのはコピーです(笑

特に、本体を改造せず、外側にパソコンをつなぐだけならこの方法が楽です。

PDFのマニュアルから該当ページをコピペして、エクセルなどに貼り付けるか、スキャナで紙のマニュアルからとりこんでください。画像ファイルの解像度はそれなりに高くしてください。PDFマニュアルの一部はプロテクトがかかっていてアドビリーダーで画像として取り込むことができないケースがあります。私の場合はFT-817NDの取説がそうでした。

その場合、PDFから印刷イメージとして画像ファイルを作成する方法があります(ゴーストスクリプトを使ったり、変換サイトを使うと良いでしょう)

お役所ではA4で印刷すると思われるので、画像のサイズを適宜調整して、貼り付けたエクセルファイルの該当ページのシートがA4範囲内におさまるようにすること。

念のためA4で印刷してみて、ブロックダイアグラムの小さい文字が潰れていないかを確認し、潰れているようであればキャプチャする場合の表示サイズを上げるなり、スキャン解像度を高くしてください。

150dpi程度(画面でPDFを200%表示した時のサイズなら確実)あれば十分と思いますが・・・

 

それから、送信機とパソコンとの接続や、カメラ・マイク・電鍵等の接続状態を表す図面を作成してください。こっちは四角に文字だけなので楽ちんでしょう。

諸元の作成

各モードの先達の方々や、デジタルモードを申請された方の情報がネットにあります。

また、アルインコから発売されているDX-SR9のマニュアルの記載(訂正一件あり)がまとまっていてわかりやすかったです。2014/11/16 時点のリンク先:

http://www.alinco.co.jp/product/prod_item.html?itemId=I20131226001

上記ページから、取扱説明書、お断りとご注意の修正事項の2つのPDFを入手してください。

自分が申請するモードについて、必要事項を表にしていきます。

注意点

  • 1.9MHz帯は認められる帯域幅が狭いため、電波形式として認められていても、諸元により(周波数偏位幅や、符号の送出速度によるサイドバンドの広がりなど)認められないモードがあったり、諸元中の数値を1.9MHz帯だけ但し書きで個別に記載する必要があるものがあります
  • 元となる(=送信機の設定で使う)変調モードによっては、帯域幅を制限するための但し書きをつける必要がある場合があります。(AMモードに注意)

送信機系統図(マニュアルからコピペしたもの、パソコンと送信機の接続)、諸元表で、実際に私が提出したものを添付します。

※使っていただいて結構ですが、それにより生じた損害・不利益・免許取得失敗等の一切の責は私はおいかねます。

※送信機系統図のコピーについてはメーカーさんの許可を得たものではありませんが、一般に公開されている各社のマニュアルのPDFファイルから取り出したモノですので問題ないのではと思います。著作権は各社に所属しています。問題があれば削除しますので著作権所有者あるいは代理人の方からお申し出くださいませ。

添付ファイルについて

  • 八重洲FT817NDとアイコムID-51(plus)での例です。F7WなどはD-Starのモードです。機種は皆さんお使いのものに合わせて記載してください。
  • FT817NDはRTTYでFSKができないため、AFSKとなります。FSK可能な機種の場合はAFSKにあわせて、FSKを記載してください。この諸元だとRTTY1の方に記載すれば十分と思います。
  • RTTY1とRTTY2はそれぞれMMTTY, MMVARIを使う場合を想定して書いてあります。あまり美しくないので、気になる方はRTTYとして一つにまとめた方が良いと思います。

公開版-移動する局系統図・付属装置諸元

↑クリックすると xlsx ファイルをダウンロードするはずです。適当に名前をつけて保存してください。

追記 2016/03/27 22:41

上のDLファイルにJT9が含まれていないのですが、必要な場合、下記内容を付け足してください。

JT9

方式     9-FSK

通信速度最小    6912 ~ 最大252000nsps

周波数偏移幅最小 0.4Hz    最大 15.6Hz

符号構成  WSJT-X  JT9-1 JT9-2 JT9-5 JT9-10 JT9-30

副搬送波周波数同期信号 1,500Hz

モード/電波形式  SSB/F1D

※固定ページの

https://jh8jnf.wordpress.com/デジタルモード申請のまとめ(準備中)/

の方はJT9も記載してあります。

2016/04/14現在、FreeDVは審査完了していますが、免許になった内容は局免の到着待ちなので、JT9の諸元記入例としてのみ上記リンク内のDLファイルを参照してください。

 

バンドと電波形式のまとめ

諸元が出来たら、電子申請liteに入力する前に、念のためにバンド毎にどのモード・電波形式で申請するかをまとめておきます。

これは提出する書類ではありませんが、工事設計書に記入する際に漏れを防止できると思います。紙の方が記述が楽ですよね、これ。電子申請liteだと、申請する全バンドでそれぞれ入力する必要があるという・・・あのUI設計した奴でてこーいw

なおこのファイルは提出必須のものではありませんが、発射する電波形式のまとめとして参考資料として添付ファイルとして提出しても良いと思います。(私はそのようにしています。)

サンプルは次の通りです。エクセル中、F1Dの列が2つあることに注意してください。(本来まとめて記載する方が良いのですが、デジタルSSTVをアナログSSTVの隣にも書いておきたかったのでこうなっています)

公開版-移動する局バンド毎のモード・電波形式一覧

3アマの方は10MHz, 14MHzの行を抜いてください

4アマの方は、4630kHz, 10MHz, 14MHz, 18MHzの行と、CWのA1A、A2A, F2Aに関する列を抜いてください

またD-Starをお使いでない場合はF7Wは関係ないと思います。他の通信形式が指定されている場合はその行を付け足してください。

135kHzや、1.2GHz以上の指定を受けている方は追加してください。

また、すでに指定されている一括記載コードが限定的な方は、指定されているコードで使用できる電波形式の範囲でないと、保証認定が必要なケースがあり得ます。その場合ここで書いている方法(変更の届け出)では済まない場合があります。

送信機は私の所有のものだけ書いています。皆さんの所有する送信機に合わせて台数を増減し、バンドやモードなどを適宜調整してください。

同じ変調信号でも、送信機をSSBにするか、FMにするか、AMにするかで結果となる電波形式がかわるものがほとんどです。仮に「親モード」と呼ぶことにしますが、親モードによる出力電波形式の差は、先にあげた諸元表に書いてありますので、それをご参考に。

サンプルファイルですが、FT817NDで最初に作成した後でD-Starを追加したため、カラムが右側に追加されています。本体の元々のモードとしてまとめるのであれば、CWやSSBなどと近いところにまとめた方が良いかもしれません。

電子申請lite

IDとパスワードを用意して電子申請liteにログインして変更申請(届)に進んでください。

開局申請の時に保存した申請データがあれば、住所とか事項書の一括記載コードや送信機の数とか入力しないで済みますので読み込むと楽です。

読み込んだ場合「補足」のところの「急呼び出し符号」とか「すでに割り当てを受けている」とかいうあたりの記述は不要なので削除OK。

また証票はいらないはずなので、枚数を0枚にしておきましょう。

開局申請の時の添付ファイルはこの変更申請(届)では不要なので添付ファイルを削除します。

さて、工事設計書で、技適の番号を削除してください。

するとうんざりする・バンドと電波形式の入力をするページが出てきます。

先に作成したバンドと電波形式のまとめの表を見ながら、各バンドを入力していってください。

基本的に一括記載コードが同じバンドは同じ電波形式になるはずですから、バンドの周波数順にこだわらずに入力していってもいいかもしれません。また2アマ以上の2HAのバンド(14MHz)は、その他の3HAと同じ電波形式になるはずです。

最初に 4630kHz、1.9MHz、3.8MHz, 10MHzを書いておいて、その後で 3.5/7/14/18/21/24を書いて、次に28/50/144/430といれていけば、多少楽です。多少ね。ほんとに多少。

欄が不足するので適宜追加してください。

入力が終わったら

例によってパソコンに保存しておきます。

将来、他の電波形式・モードを追加したり、無線機を追加するときにも変更申請のデータを使い回せます。

到達したら、また、例によって一日一回くらい、進捗状況を確認しましょう。

基本的に、指定事項などに変更がないため、軽微な変更の扱いになり、手続き上は、システムに到達したら変更完了ということになるはずです。

免許状の送付

ただし、届け出を審査して受理したという証拠として、新しい日付の免許状が発行されます。これについて発行不要という旨備考欄に書いておいたところ、総合通信局から電話があり、受理の証拠として受け取ってくれと言われました。世の中には受け取りを拒否された強者の方もいらっしゃるようですが、私は小市民なので受け取ることにしました。

SASEというか、切手を貼った返信用封筒を送付する必要があります。

ただ、いつまでに受け取り、という期限はないそうです。なので気が向いたときに送付でも良いのではないかと思われます。

古い方の免許状の返納についてはどうしたら良いか、総合通信局にご相談ください。

 

さて、これでデジタル通信系のモードへの変更の話も終わりました。

次回は最終回で、移動しない局の電波防護基準の話となります。2アマ以上で50Wを超える出力の局を申請される方や、上級資格をとってQROしたい方にも参考になると思います。

追記 2014/11/16
返送用封筒について、免許状はA5判用が丁度良いのですが、その返送用封筒を送る封筒はA5書籍用だと封筒を折らずに送れます。定型内になるならいいのですが。
折られても構わないという方はもっと小さい封筒でもOK。

デジタル通信のための変更届の「その2」」への5件のフィードバック

  1. 夕べ買ってきたCQ誌を読んでましたら、RTTYのコーナーで、デジタルモードの申請の参考にアルインコのDX-SR9のマニュアルが紹介されてました。ふっふっふ、私、先見の明あり?w

    いいね

  2. アルインコのサイトに捜し物に行った時にSR-DX9のページをたまたま見たのですが、ダウンロードリンクなどがちょっと整理され、変更されているようです。

    そのうちこのページのリンク類を修正するかもしれません。

    いいね

    1. 樋口OM、
      わざわざコメント恐縮です。お役に立てれば何よりです。もしご質問等ございましたら、コメントで残してくださいませ。
      もし総通とのやりとりで修正箇所の指摘などございましたら、フィードバックをコメントで残していただければ幸いです。

      いいね

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