2SC460Bのストックが亡くなってました

コロナ騒動の前年だったか、前々年だったか、某地方のハムフェアに出店されていた某クラブさんのブースにて、10本250円だったかなあ?それくらいで売られていた未使用のC460Bがありまして、1パック買っておいたのですが、そういやhFE測ってなかったなと、GW中に測定しました。

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trio R-300の歪みの調査計画

一昨年入手して手直しや再調整して使ってきているR-300ですが、残っている課題の一つが音割れです。ちなみにRFゲインツマミ(中身は可変抵抗のアッテネータ)を絞っても症状は変わりませんので、RFやIFの問題ではないと想像しています。

どんな症状かというと次の通り。

  • 正弦波で100Hz/1kHzで30%変調した信号を入れても歪んでるようには聞こえない
  • ラジオ放送で元々のノイズが少ないローカル放送を聞いたときに、アナウンスだと歪みは目立たない
  • 音楽が流れるて、使用楽器が多いとベースの音で歪みが顕著でエフェクターのファズをかけたようなクリップ音になる
  • QR-666のAF/PS基板と差し替えても同じように歪む

と言う具合です。オーディオアンプの終段のプッシュプルでのクロスオーバー歪みなのかなあ?

特に自分のR-300のAF/PS基板固有の問題ではなさそうで、となると、IF段のあとの検波〜増幅・フィルターのあたりの問題なのか、それともアンプ部の回路の共通の問題なのか?

問題を切り分けるために、R-300のレコードアウト(=マイクレベルの信号出力)をラインレベルに持ち上げて、手持ちのヘッドホンアンプのアナログ入力に入れてみようと思っています。

マイクレベルからラインレベルなのでマイクアンプキットがそのまま使えますね。エレキットのNT-5と言うキット(C1815/A1015の互換トランジスタ使用のキット)を組み立ててレコードアウトへの配線を変えるつもりです。その上でヘッドホンでモニターして歪みがあれば検波からフィルターのあたりの問題と言うことに。

音楽ソースで変調できるSSGほしいな…

QR-666/R-300で使用されている2SC460Bを2SC1815-Oで置換する検討

Ic=1mAの時、C460BとC1815-OのfTは相当違うのですが、fT-Icのグラフを見ると次のような感じです

C460…230-1mA, 340–5mA, 350-6mA

C1815…125-1mA, 300-5mA, 330-6mA, 530-40mA

と読み取れるので、C460Bの方が5〜6mA位Icを流している回路なら、バイアスを調整するとC1815-Oで置換できそうです。

まず、R-300の局発のバッファ回路(Q2がC460B)

そしてQR-666はというと…

…バッファ周りは同じですね。局発の振幅は、多分2Vpp位だと思います。

まず、C460Bの回路を見ると

トリオの回路図、ところどころ電位や場合によっては信号レベルが書いてあるのでこういう時に便利です。エミッタフォロワのエミッタ電位からIc=4.7mA、fT=340MHzあたりと推定。ベース電流Ibは(8-2.9/100k=51uA、そこから推定すると設計で使われたC460BのhFEは4.7m/51u=92位です。このトランジスタの取り外したものでここまでhFEが高いのは見たことないですね、70あれば御の字です。

C1815-Oは…

GRランクは今はセカンドソース品ばかりで、-Yや-Oは、まだ探せば東芝のオリジナルがありますが、hFEが小さいOランクはGRに比べるとちょっと値が張ります…とはいえC1675Lだと40〜50円するので、それよりは汎用品として作られた1815は流通量も多くて値段安めです。

C1815-OのhFEを105(OランクはhFE70〜140)とし、Icとして6mA流すことにします。エミッタ電位を揃える様にすると…R4,R5を求めてE24系列で近い数値にするとR4=91k、R5=360となりますね。

これ位流れてるところなら1815-Oで代替できそうです…

抵抗を交換しないでトランジスタだけ差し替えると、fTが周波数の10倍に満たない状態となって、少し局発出力が足りなくなりそうです。(この局発の周波数は、Fバンド選択時最高で34MHzあたりになります)

R-300, FRG-7700の番外編

2カ月ぶりに実家に行ったので、2カ月ぶりにR-300,FRG-7700に電源を入れて受信してみました。しかし、トラブル発生…

R-300

気温が変わったので、例によってまたメーターの振れが変わりました。サーミスタの劣化なのか、変わりすぎです。あるいはRF増幅段の方のサーミスタがFETから離れすぎてる?

とりあえずメーターのゼロ点だけ調整。

これは想定の範囲内でしたが、バンド全体だとEバンド(7.5〜18MHzだったっけ)の受信感度が異様に下がってます。何かトラッキングがずれたか…

いや、この機種の良くあるの一つ、「コイルパック基板の切替スイッチのハンダクラック」がくさいな…

FRG-7700

こちらの方は受信の状態は変わりなく使えていましたが、あるときパワースイッチを押し込んでオンにした後、しばらく使ってオフにしようとしたが、スイッチが戻ってこない(スイッチはオンオフのオルタネート)。

仕方ないので一度ケース上下とパネルを外してみました。パネルを外すと問題なくオンオフできます。と言うことは、パネルとスイッチキャップの干渉ですね。

ネジ穴間隔とネジ径が揃っていて、電流の容量にの余裕がある他社スイッチと交換済みですが、シャーシのネジ穴位置には余裕があり、良く見ると水平が出ていませんでした。ひねりが入った状態だと設計上のクリアランスがギリギリになるみたいで、気温が下がって発覚したようです。

一度ネジを緩め、取り付けられる一番下方向に押し付けてネジを締めて再固定したところ、パネル付きでも問題なく動くように。

まあ焦りましたね、こんなにすぐに固着したのかと。

R-300残件(2023/3/1)

すぐに出来る箇所は修復し、再調整したのでそこそこの状態には戻ったR-300ですが、次のような残件があります。

スイッチ基板のケミコン交換一カ所

QR-666とR-300で回路が異なる部分の1つ、スイッチ基板。R-300は録音用出力があるためか基板の出力のところに2SC945でレベルを5mV位にまで上げる(正確にはトーン回路で落ちたレベルを戻す)アンプが入っています。エミッタ側のケミコンをまだ交換してません。

この基板を外そうとするとツマミ取って、バンドインジケーター切り離して、と大事になるので中々手を付ける気にならず。

バンドインジケーター

前述のスイッチ基板の対応をする時にやろうと思いつつ、これも放置中。前のオーナーの誰かが糸かけのバネを伸ばしてしまったため、糸のかけ直しだけでは済まない状況です。

温度が低い部屋での感度低下

R-300のS-meterの調整は、ゼロ点調整(AGCに影響せず)、S9レベル調整(AGCに影響あり)、デュアルゲートFETのバイアス調整(主にメーターの振れが足りないときにサチらない範囲で上げる)があります。

先日用事で帰省したときに電源を入れるとゼロ点がズレてましたので再調整したのですが、翌朝電源を入れるとローカル局の受信レベルのメーター読みが10dB近く低い。ゼロ点を再度上げたのですが使ってるうちにまた振れすぎるように。

確かミキサー部とAGCのアンプの所に一つずつサーミスタがあるのですが、ひょっとしたらサーミスタの経年劣化かも知れません。

振れすぎてた時は暖かい日だったので室温高め、朝は北海道の2月の暖房無し室内でしたので…

Sメーターの振れ方

S9を超える強い信号で顕著なのですが、無音時と変調が乗ってるときで、音声ピーク側でメーターの振れが減少します。先の感度の問題にも関係してるかもしれないですし、ひょっとしたら後述の低音歪み問題にも影響してるかも。

AGCのアンプが2SC734と2SA495で構成されてるのですが、エミッタフォロワのA495が劣化してる可能性があります。これは2SA1015(Y)で差し替え可能。

電圧増幅のC733は回路を見る限り2SC1815(Y)で差し替えられそうではあるのですが、何故ここにC372を使ってないのかがまだ見えず、差し替えて良い物かを悩んでます。

低音音割れ

エレキベースの音域で、ファズを掛けたような歪みが乗る問題。当初よりは目立たなくなっていますが、それでも歪みを感じます。AGCの問題なのか…?

エンドレス・レストア

まあいじってる分には楽しいので良いのですが、やはり中々古い機種は一筋縄ではいかないです。

R-300、ICF-SW7600GR、PL-880:中波の受信

たまたま手元にある個体での比較です。そもそも外部アンテナ必須のR-300はアンテナ次第だし「家電の発展のラジオ」とは単純比較できないとは思います。

R-300は中古入手しリキャップ・2SC460Bを置換して自分で調整し直した物にアンテナ1:中華YouLoop(2m)か、アンテナ2:YouLoop(6m)をつないだもの、PL-880は3,4年前に新品購入したもの、ICF-SW7600GRは中古動作品を3年位前に購入して昨年ソニーで電源不具合の修理と整備をしてもらった物です。880/7600は本体のバーアンテナのみ。

中波の比較対象は1575kHz AFN三沢

実家のあたりからだと日中はギリギリ受信できる程度の強さです。1kW、およそ350〜360km位です。

結論から書くと、R-300(6mY.L.)>R-300(2mY.L.)>ICF-SW7600GR>PL-880でした。

R-300はナロー(4kHz)・ソフト、7600はアッテネータミニマムでNews設定に検波ノーマル、PL-880は感度DXで帯域は3.5kHzです。

内容が聞き取れるのはR-300だけ、7600は、何か受信できているのが辛うじてわかる程度、880は信号が浮き上がってきたときに7600以下の状態で何か聞こえてるかも知れないと言う程度。

R-300(YouLoop 6m)でSINPO25342、R-300(YouLoop 2m)でSINPO25242、ICF-SW7600GRでSINPO15241、PL-880ではSINPO付けるのは不可能。

追記しますが、周長6mのYouLoopでR-300の、メーターはS3(日中)、中華な2mのYouLoopでS2位です。

更に書くと、MIZUHOのUZ-8DXだと、これをR-300つないでみると部屋の機器から出ているノイズて埋もれてしまいます。

R-300を買う前に…

調整必須なので、測定器とか信号発信器くらいは何か欲しいです。

中波に限らず、A〜Fの全バンドで、バンド内の下端付近の感度は悪いです。

もし中古で動作品の7600GRが手に入るならら今ならまだメーカー修理可能ですから、おすすめします。

PL-880は感度まあまあいいと思ってましたが、1575kHzのAFN三沢の受信比較ではほとんど信号の気配すら感じられませんでした。最近までTECSUNのラジオのフラグシップだったのですが今回は残念なことに。

R-300の最終回+1:AF基板追加のパーツ交換

念のためにAF/PS基板のC10を交換しました。千石でニチコンのKAの220uF/16Vが欠品だったので50Vの大きいのにしましたが…外したコンデンサを確認したら、前回交換したときに220uF/16Vに交換していましたので、低音の歪みの原因はここではなかったようです。

後期型で追加されたR24の15Ω、先日の交換では手持ちの関係で18Ωを付けていた物を15Ωに再交換。こちらは音量の立ち上がりが自然になりました。もとの回路のゲイン構成的には、スイッチ基板から出てくるオーディオ信号が、QR-666の様な録音アウトがない信号レベルから、R-300で録音アウトを出すために2SC945で少し信号レベルを上げているので、初段のゲインが余っていました。15Ωを入れてゲインを落とすことで、音量のVRの立ち上がりでゲインが抑えられて、目盛り1つで爆音ということが無くなりました。18Ωだと少し信号レベルが下がりすぎでしたので丁度よくなったようです。

低音が歪みっぽいのはこの機種の特徴なんですかねえ?

プッシュプルのトランジスタを交換するところまでは必要ないと思うのですが…

まあこれで終わりにします。

YouLoopもどきとR-300

2021/11に製作したYouLoopもどき(テレビ用の2.5C系同軸3m x2 を使用、バランはFT50-75に1次2次ともに8Tずつ)、木造モルタルで室内設置ですが、2MHz台に自己共振点があります。先日の帰省ではこのアンテナをR-300につないでみました。

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